2/17に、茨城県精神保健福祉センター主催による、精神障害者のリカバリー支援についての講演、演習に参加してまいりました。
漠然と、心理教育というのは、SSTのようなものかなぁ、と思っておりましたが、似て非なるもの、とはいっても全く違うものでもありませんが、それぞれの特性を使い分けることでより大きな相乗効果が得られるものだと感じました。
心理教育についての基礎的なお話しが中心でありましたが、改めてエンパワメント、ストレングスモデルを実践的に行う有効なツールであり、高齢者介護の場合であっても、認知症のご家族や、受容の問題を抱えるケース、いろいろなところで有効に活用できると感じました。
EE教育などは、認知症高齢者のケースでは、有効なのでもっと一般的になっても良いのかなと思います。教科書で知識としてはなんとなく知っていましたが、実践者の具体例を聞きながら説明を受けると、自分達のいろいろなアプローチ方法に取り入れやすいなと思います。
ついつい、私達は、生物学的脆弱性の部分をいろいろつっつこうとしてしまいがちですが、その方のストレス環境をいかに調整し、バランスを取っていくかが大切なことであると改めて勉強できました。
午後はロールプレイにて心理教育の実践をグループワーク技法も踏まえながら行って、非常に貴重な体験ができました。
この講演の先生は土屋 徹先生で、ACT臨床チームリーダーもされていたそうで、とにかく説明や進行がスムーズ、というより圧巻でした。また、何かの機会に研修でお話を聞きたいと思います。
とまぁ、心理教育についてなんとなくわかってきたのですが、居宅介護という立場で実践するとなると大変かもしれません。
障害福祉サービスは利用者と事業所の直接契約なので、ケアマネージャーなど連絡、調整をはかる人がいないことも多いのが現状です。訪問に依頼があるのは、掃除や調理といった具体的作業での依頼がほとんどであり、自立支援を取り入れるにも、限界を感じます。
私達だけが行ってもうまくはいかないし、チームで方向性を合わせることが大切な状況でなかなか、イニシアティブを取る人がなく、どうして、障害者分野でもケアマネージャーをもっと位置付けしないのかと思います。相談支援業務があるのであれば、やはりそこを経由した上で、サービスや地域の社会資源をコーディネートする役割を持つ方が必要なのです。
特に精神障害の分野においては、対応の方向性を統一することが問題解決の近道になると思います。こちらからわかっている範囲では連携を取ろうと動きますが、全体が見えているかというと、本人の話からの情報しかないケースもほとんどですので、チームを構築することだけでも大変です。さらに、ヘルパーが積極的に動こうとしても、ヘルパーの仕事の範疇を超えているので、周囲も私たちからの声掛けではなかなか、行動が起こせないというのが現状です。
その点、介護保険はチーム構築などケアマネージャーの役割がはっきりしていて、制度的にもケアマネがいないと原則動かせない制度なので、この点についてはぜひ障害分野でも取り入れるべきかなと感じます。
しかし、これからも心理教育については理解を深めて、実践できる機会を持ち、少しでも自分のものにしていければなぁと学びの多い刺激的な講習でした。
土屋先生、ありがとうございました!