こんばんは。小野です。
先週末、なんとも言えない気持ちになりました。
今日はその気持ちを綴ろうと思います。
金曜日夕方に一本の電話がありました。
「父を自宅で看取りたくて…ケアマネお願いできませんか?」
事情を伺うと、重篤な肺炎。心不全を起こしており入院先から余命が日単位であること告げられたそうです。
「父が家に帰りたいって言うんです」
「お世話になってたケアマネさんに退院調整お願いしたら、病院ではどう言われてるのかきかれました。病院からは、在宅診療や看護を整えないと難しいと言われたと伝えたら、今、私は動けないから無理ですと言われました」
「水戸市内のケアマネの事業所に何件も電話しました」
「在宅診療にも診てくれないか電話しました。そこで、ゆりかごさんの名前が出たのでお電話しました」
と。
すぐに医師、看護師のチームをつくり、入院先の病院に連絡。翌日退院の準備がつきました。
娘さんからは「え?本当に帰してもらえるんですね。何度もお願いしたのに、病院からもいい返事がもらえなくて…明日は兄も来てくれるので、それでお願いします!」
福祉用具事業所の協力もあり、その日のうちに環境調整。あとは、お父さんが帰ってくるのを待つだけ。
翌朝、電話あり…
「今、病院から連絡あって…父が亡くなりました。いろいろとありがとうございました」と。
娘さんには、ご家族のみなさんがお父さんの退院のために頑張ってきたこと、しっかりとお父さんに伝わってますから。とお伝えしましたが…
ほんと悲しい。
「家に帰して欲しい」
この言葉を耳にした専門職が、もっとそれを実現するための方法を考えてくれなかったんだろう。
「病気を治して欲しい」って言ってない。治らないのわかってるから、せめて、これまで生きてきた場所に帰りたいって願ってるのに。
自分で無理なら、受けてくれるケアマネさんを、一緒に探してあげて欲しかった。「依頼」ではなく、そこには「願い」があったのに。
人はいろんなことを繋ぎながらその中で生きてる。
「繋ぐ」ことの大切さです。