私はこの度、准看護師の専門学校へ入学することとなりました。
入学動機は、「真の連携」にあります。
介護と医療の連携とよく言います。担当者会議などの関連機関の合議体をもって、ケース毎の話をし、意見交換し、相互理解を得る。
しかし、本当に相互理解できているかどうか?と疑問に思いました。
どんな内容でも、それは個人、すなわち表現者次第で、伝わり方が変わるということです。専門用語を羅列し、本人や家族を置き去りにした会議があったり、話し合いで発信者と受信者の間においてのズレ。業種間の熱意の違い。あからさまではなくても、見えないヒエラルキー的構造。(もっともあからさまな人もいますが…)バックグラウンドが違えば、それらは当然にして起こり得ることであり、例をあげれば枚挙に暇がありません。
そこで、介護系の勉強については、資格取得等を通じて、浅いけれど、さらっとは傍観できたかなという段階に来たと思ったとき、医療系の立場、見識、文化を知ることは、連携相手を理解することにつながり、本当の意味での連携が図れるのではないかと感じたのです。
自分が一人だけできても仕方がありません。私は管理職という立場にもある人間ですから、自分で学んだことを部署内の職員と共有するということができるわけです。ですので、そういう意味において、まず思い切って、医療の世界に飛び込み、文化や考え方を理解しようと考えました。まずは弊社にそのような真の意味での「連携」ができる職員を育成し、水戸でなくてはならないといわれる会社にしたいと願うのです。
8年、介護の世界を見てきて実感することが、「介護は医療に担保され、その基盤の下で初めて本領発揮できるもの。」
自らの介護職としての見識、胆識をより質の高いものにでき、相互理解ができること、また、相互理解ができていないケースでは、「共通言語」を見つけ出し、そのチームに真の連携をもたらすということ、そういう活動ができれば、水戸の地域福祉は大きく変わるのではないかと思うのです。
ただ、看護師の資格が欲しいではなく、今回、会社の日中業務を犠牲にしてまで、通学という手段を選んだのは、このような考えからです。
ですから、専門学校の学校としての目的である、職業人育成とは全く主旨が異なるわけで、面接官にも、一看護師として何をするのか?という問いに、資格取得ではなく、上記の内容についての話をしたことで、首を傾げられ、受け入れられないかと少しあきらめてましたが、学ぶチャンスを頂けましたので、精一杯精進したいと考えております。
関係機関の方々や従業員にはご迷惑をおかけいたしますが、この「ゆりかご」という会社を地域で唯一無二の会社にするために、尽力する所存でございます。
もっとも、通学後は、出勤しますので、夕方以降は今まで通り、勤務します。日々の業務報告も受けながら、自分が空いたことで関係機関に影響が出ないよう、後方支援で尽力したいと考えております。
関係者の皆様、学ぶ機会を与えてくれたことに大変感謝を申し上げるとともに、学びから、皆様に様々な形で恩返しができるように頑張ります。