昨日12月3日(日曜日)に、MysticMindsが水戸駅オーパで今年も行われました。
いつもお声がけいただく「いばふく」の皆さまありがとうございました!
会場に足をお運びいただいた皆さま、声掛けをご協力いただいた皆さま、広報活動でご協力をいただいた皆さま、ちょっと興味があるなぁと思ってくれた皆さま、本当にありがとうございました。
私たちは、介護保険サービスや障害福祉サービスを通して、様々な個別支援を行っています。20年の個別支援を行ってきたなかで、個別ケースの困りごとは、個別性によるものもありますが、実はその背景や本人が生きづらいと感じている理由、困難さの要因には、個別性だけではなく、「地域課題」が関係していると感じています。個別支援はミクロの視点でのアプローチですが、「地域課題」は、メゾ・マクロの視点で考えていく必要があります。
本人や家族は、当然ながら地域に存在しています。地域からの影響を全く受けないという状況は起こりえず、本人や家族の課題は、その課題を抱えている人たちの周りに変化があれば、その課題の困難さが軽減されたり、解決できたりするのではないかと思うのです。本人や家族の困りごとは、地域の課題とも考えられると感じています。
その中で、利己主義的な現代に、「相手の困っていることが少しだけでも、感覚的に少しだけわかる気がする。」ということは、私たちが困っている人を見ているだけの状態から、「どうかしました?」と一声かける勇気に変えることができる重要な要素であると感じます。この一声かける勇気は、これからの地域共生社会をめざす日本にとって、根底になくてはならないものだと思っており、この勇気を持てるきっかけになるイベントが、このMysticMindsなのです。
子どもたちは、とってもまっすぐです。そして私たちの鏡でもあります。大人が暗い顔をしていると、子どもは笑いません。大人が楽しそうであれば、子どもの笑顔も増えます。今回、私は認知症ブースを担当しましたが、すぐに忘れてしまうことを笑う子どもは誰一人いませんでした。自分の謎を解くために、忘れやすい人から話を聞くためには、「どうすれば思い出してもらえるか?」と考え、いろいろな方法で思い出させようと話しかけてくれます。忘れてしまう人だから、仕方ないと考える子どもはいないのです。私たち介護職は、介護職が課題として抱えている謎を解くために、利用者にいろいろなことを話しかけていますか?生活歴だけを見て、何となくその人を理解した気になって満足していませんか?目の前にいる人に真剣に向き合う大切さを、イベントを通じて改めて子どもたちに教えてもらいました。
このMysticMindsは、参加していただいた方への「ちょっと相手の困りごとがわかり、困っている人がいたら、一声かける勇気を持てる」という参加者へのアプローチだけでなく、運営スタッフを行うことで、チームアプローチの重要性や、自分の日々の支援方法の内省、地域への視点を持つことの大切さなどスタッフ側でも学べることが、とても多くあると思っています。
水戸では3回目を230名の参加者と80名のボランティアスタッフの皆さまとともに、会場で多くの笑顔に出会うことができました。水戸のまちがまたすこし、やさしくなったと思います。ぜひ、来年もさらにブラッシュアップしながら、子どもたちと一緒に楽しめるイベントに協力していきたいと思います。
本当に、みなさまありがとうございました!
2023.12.03 株式会社ゆりかご 代表取締役 脇 健仁